【絶対わかる】ラプラス変換④ ~線形微分方程式とラプラス変換~

今回の記事では線形微分方程式をラプラス変換で解く方法について解説していきます。今までのラプラス変換①、②、③の知識を使うので忘れている方は以下の記事を参照してください。

目次

ラプラス変換を使って微分方程式を解く

微分方程式はラプラス変換を利用することで以下の図のイメージで解くことができます。

ラプラス変換の流れをわかりやすく表した図です。

ラプラス変換を使って微分方程式を解く4STEP

微分方程式が複雑な時に、ラプラス変換を使って簡単に解くことができることがあります。この時の解法は以下の4STEPで解くことができます。

4STEP
STEP
与式の両辺にラプラス変換を行う

微分方程式の両辺にラプラス変換を行い、s領域にします。

STEP
$L[y]=Y$とおいて$L[y^n]$を計算してラプラス変換した式に代入する

$L[y]=Y$とおいて$L[y’]$,$L[y^{\prime\prime}]$…をSとYの式にします。これらを先ほど両辺にラプラス変換を行った式に代入します。

STEP
計算して式を$Y=~$の形にする

$Y=~$の形にします。このとき右辺は逆ラプラス変換しやすい形にしておきます。

STEP
両辺を逆ラプラス変換する

両辺を逆ラプラス変換します。$L[y]=Y$とおいたので、これでyが求めることができます。

例題

この4STEPを使って例題にチャレンジしてみましょう。

【例題(1)】$y(0)=0$,$y'(0)=0$のとき$y^{\prime\prime}-y’=2te^t$をラプラス変換を使って求めよ

まずは与式の両辺をラプラス変換します。すると

$$L[y^{\prime\prime}-y’]=\frac{2}{(s-1)^2}$$

$$L[y^{\prime\prime}]-L[y’]=\frac{2}{(s-1)^2} \quad (1)$$

ここで$L[y]=Y$とおくと

$$L[y’]=sY-y(0)=sY$$

$$L[y^{\prime\prime}]=s^2 Y-sy(0)-y'(0)=s^2 Y$$

これらを(1)に代入します。

$$s^2 Y-sY=\frac{2}{(s-1)^2}$$

$$s(s-1)Y=\frac{2}{(s-1)^2}$$

$$Y=\frac{2}{s(s-1)^3}$$

このままの形では逆ラプラス変換は難しいので、たたみ込みか部分分数分解を利用することを考えます。今回はたたみ込みで解いてみます。

$$Y=\frac{1}{s}・\frac{2}{(s-1)^3}$$

ここで両辺を逆ラプラス変換することによって

\begin{eqnarray} y& &=L^{-1}[\frac{1}{s}・\frac{2}{(s-1)^3}]\\& &= 1\ast t^2 e^t \\& &= \int_{0}^{t}u^2 e^u du\\& &=\left[ u^2 e^u \right]_0^t-\int_{0}^{t}2u e^udu\\& &=t^2 e^t-\left[ 2u e^u \right]_0^t+ \int_{0}^{t}2e^u du\\& &=t^2 e^t-2t e^t+ \left[ 2 e^u \right]_0^t \\& &=t^2 e^t-2t e^t+2e^t-2 \end{eqnarray}

これで微分方程式を解くことができました。

練習問題

練習問題にチャレンジしてみましょう。

$y(0)=1$,$y'(0)=-1$のとき$y^{\prime\prime}+4y=\cos{2t}$をラプラス変換を使って求めよ

まずは与式の両辺をラプラス変換します。すると

$$L[y^{\prime\prime}+4y]=\frac{s}{s^2+2^2}$$

$$L[y^{\prime\prime}]+4L[y]=\frac{s}{s^2+2^2} \quad (1)$$

ここで$L[y]=Y$とおくと

$$L[y^{\prime\prime}]=s^2 Y-sy(0)-y'(0)=s^2 Y-s+1$$

これを(1)に代入します。

$$s^2 Y-s+1+4Y=\frac{s}{s^2+2^2} $$

$$(s^2+4)Y=s-1+\frac{s}{s^2+2^2}$$

よって

\begin{eqnarray} Y& &=\frac{s-1}{s^2+2^2}+\frac{s}{(s^2+2^2)^2}\\& &=\frac{s}{s^2+2^2}-\frac{1}{s^2+2^2}+\frac{s}{(s^2+2^2)^2} \end{eqnarray}

ここで両辺を逆ラプラス変換することによって

\begin{eqnarray}y& &=L^{-1}[ \frac{s}{s^2+2^2}-\frac{1}{s^2+2^2}+\frac{s}{(s^2+2^2)^2}]\\& &=L^{-1}[\frac{s}{s^2+2^2}]-L^{-1}[\frac{1}{s^2+2^2}]+L^{-1}[\frac{s}{(s^2+2^2)^2}]\\& &=L^{-1}[\frac{s}{s^2+2^2}]-\frac{1}{2}L^{-1}[\frac{2}{s^2+2^2}]+L^{-1}[\frac{s}{(s^2+2^2)^2}] \end{eqnarray}

ここで右辺第三項の$L^{-1}[\frac{s}{(s^2+2^2)^2}] $の式が複雑なので、これをたたみ込みを利用して計算します。

\begin{eqnarray} L^{-1}[\frac{s}{(s^2+2^2)^2}] & &=\frac{1}{2}L^{-1}[\frac{2}{s^2+2^2}・\frac{s}{s^2+2^2}]\\& &=\frac{1}{2}(\sin{2t} \ast \cos{2t})\\& &=\frac{1}{2}\int_{0}^{t}\sin{2(t-u)}\cos{2u}du\\& &=\frac{1}{4}\int_{0}^{t}\{\sin{2t}+\sin{(2t-4u)}\}du\\& &=\left[ ((\sin{2t})u+\frac{1}{4}\cos(2t-4u) \right]_0^t\\& &=\frac{1}{4}(t\sin{2t}+\frac{1}{4}\cos{(-2t)}-\frac{1}{4}\cos{2t})\\& &=\frac{1}{4}t\sin{2t} \end{eqnarray}

これで微分方程式を解くことができました。

まとめ

今回は線形微分方程式をラプラス変換で解く方法について解説しました。複雑な微分方程式はラプラス変換を使って簡単に解けるようにしておきましょう。

ラプラス変換④ 線形微分方程式についての記事のサムネイルです。

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